この記事では、ブログ&メルマガ読者の方から最近届いた裁量の質問に関し、Q&A形式でお答えしていきます。
今回の質問はこちら。
1.上昇トレンドの押し目を割る前に下降N波動が出た場合、どう考えればいいですか?
2.長期足が重要だと言われていますが、確かめる方法がわかりません。どう考えればいいですか?
3.ネックのローソク足実体とひげのどちらを重要視すればいいですか?
4.水平線を引き直すタイミングが分かりません。コツを教えて下さい。
5.ローソク足確定を待ってのエントリーは、伸びてしまうとエントリーできません。対策はありませんか?
6.トレンド転換を狙う際、狙う方向に価格が止まりそうな障害がたくさんあります。気にした方がいいですか?
7.仕事でマメにチャートを見れず、エントリーチャンスにありつけません。何か対策はありませんか?
Q1. 上昇トレンドが出ていた場合に押し安値を割らずに下降N波動が出
A1. 波のサイズ、大きさによります。
下のチャートのピンクの斜線部分が、押し安値を割る前に下降N波動が出ている状況ですが、この部分は下降トレンドとはみなしません。
オレンジの斜線をトレンドの波形として見ているため、ピンクの斜線部分はトレンドという認識ではなく、ただのリトレースとして判断しているからです。
自分がどう意識するかではなく、相場参加者がどう意識するかが重要ではないでしょうか。
Q2. ネットなど色々な所で長期足が重要と有るのですが、理由は沢山の参加者が見てるとか、機関投資家が見てるとか、実際確認する方法は無いので信頼性に疑問がついています。どうお考えでしょうか?
A2. 上位足が重要だと思います。下位足はしょせん上位足の一部にすぎないからです。
例を見てみましょう。
下のチャートは、左が1時間足、真ん中が30分足、右が15分足になります。
一見、全く違う動きをしているように見えますが、チャートの縮尺を変えて見ると、下位足が上位足の一部だというのが腑に落ちるはずです。
下のチャートは、上のチャートの縮尺を変えて表示したものですが、3つの時間足それぞれ、同じ動きに見えるのではないでしょうか。
つまり、下位足の進行方向がどうであろうと上位足の進行方向へと動いていく事になり、結局のところ上位足が重要になります。
Q3. ネックラインでのサポレジ転換を狙う際、ローソク足実体とひげのどちらを重要視していますか?
A3. どちらを重要視するのかは、状況により違います。ゾーンとして考えてみてはどうでしょうか。
ネックラインと言っても、ネックのローソク足実体に水平線を引くのか、ネックのひげ先に水平線を引くのかは、人によって判断は変わってくると思います。
例えばダブルトップでは、下のようにネックラインが2本引けるわけですが、このあと上昇してきてネックラインのサポレジ転換でエントリータイミングを計りたいとしても、どちらのネックラインが重要視されるのかは誰にもわかりません。
そこでネックラインでサポレジ転換を狙うのであれば、水平線で捉えるのではなく、実体とひげの2本の間を抵抗帯のゾーンとして考えてみてはどうでしょうか。
Q4. 水平線を引き直すタイミングがよく分かりません。コツがあれば教えてもらえないでしょうか?
A4. 基本的には、2回水平線を抜けたら引き直します。
水平線を1回抜けただけでは、消したり引き直したりはしません。
なぜなら水平線を抜けた後、また戻ってきて水平線で止まるようであれば、エントリーポイントやエントリータイミングとしてその水平線を使用できるからです。
しかし、そうでなければその水平線は機能しないと考えるので、引き直したり消すべきだと判断します。
Q5. 15分足をメインにトレードしています。ローソク足確定を待ってエントリーしていますが、確定を待っとローソク足が伸びて確定してしまうことがよくあり、リスクリワード的にエントリーできなくなってしまいます。何か対策はないでしょうか?
A5. 下位足でエントリーを早めれば、伸びてしまう前にエントリーすることが可能です。ただし、デメリットもあります。
例えば下のチャートは15分足ですが、一番右の足が確定した状態でエントリーをしたいとします(レートは76.284)。
しかし、伸びて確定してしまったため、リスクリワードを考えるとエントリーは気が引けます。
この15分足が確定するまでには、下位足の5分足は3本確定することになるので、5分足が1本もしくは2本確定した時点でエントリーしてしまえば、15分足が伸びてしまう前にエントリーすることができるわけです。
下のチャートの左側は5分足が2本確定したところであり、右側が15分足でまだ確定していない状態です。
この時点でエントリーすればエントリーレートが76.377になり、15分足の確定を待ってエントリーする場合と比べると、9.3pipsも早くショートエントリーができることになります。
しかし、この方法でエントリーする場合は、デメリットもあるので注意が必要です。
15分足が陰線で確定することを想定し、15分足の確定を待たずに5分足でエントリーを早める場合、5分足の3本目が長めの陽線で確定してしまうと、15分足も陽線で確定してしまうことになります。
つまり、15分足が陽線で確定することになるので、そもそも15分足が陰線になることを想定して5分足でエントリーを早めたわけですから、エントリーした理由や根拠が無くなってしまうわけです。
そういった場合は、すぐに損切りしなければいけません。
Q6. トレンド転換を狙う場合、狙う方向に価格が止まりそうな障害が多いのですが、気にした方がいいでしょうか?
A6. トレンド転換を狙うということは、必ず上位足のボリンジャーバンドやMAが逆向きで迫ってきていますので、気にしてたらエントリーできません。
下のチャートは、15分足でトレンド転換場面になりますが、一番右の陰線が確定した状態になります。
この状況でエントリーするにあたり、上位足を2つほど確認してみると、上向きでMAやボリンジャーバンドが迫ってきているのが分かると思います。
※左が30分足、右が1時間足
見てもらうと分かると思いますが、30分足では上向きの‐1σ、1時間足では上向きのMAが迫ってきています。
つまり、トレンド転換を狙う場合は、上位足では必ず狙いたい進行方向と逆向きのMAやボリンジャーバンドが迫ってきているわけなので、「エントリーしても止められるんじゃないか?」と言った感じでいちいち気にしていたらトレンド転換を狙うことができません。
そのため、上位足の障害(逆向きのMAやボリンジャーバンド)は撃破して超えていくと考え、エントリーしていく必要があります。
その後のチャート
※誤解が無いように補足しておくと、すべての障害を撃破して超えていくのはありえないので、いずれは止められることになるため、どこまで狙えるのかの見極めは必要になります。
Q7. 仕事でマメにチャートを見ることができず、エントリーチャンスに中々ありつけません。何か対策はないでしょうか?
A7. 動き出すタイミングまでは判断できませんが、ある状態を見付けると、事前に動く方向を予測することはできます。
見付けてもらいたいのは、水平線とMAで閉じ込められている状態や、ボラティリティが低く横一列に配列した調整局面です。
下のチャートがその例になります。
水平線とMAに閉じ込められている状態(青丸の部分)
ボラティリティが低く横一列に配列した調整局面
なぜ、このような状態が価格が動き出す方向の予測・判断になるのかというと、どちらもトレンドの途中に出現することが多く、トレンド方向にまた動いていく傾向が往々にしてあるからです。
※どの時間足でも性質は同じなので、全時間足で同じことが言えます
そういったことから、価格が動く方向性は予測・判断できるので、いつ動き出すのかまでは判断できませんが、エントリーしておけば後はブレイクしてくれるのを待つのみです。
対策の1つにしてもらえればと思います。
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