突然ですが、お葬式にいくらぐらい費用がかかるか知っているでしょうか?
規模や条件にもよりますが、大まかな金額を把握していない場合、トラブルに合う可能性があるので注意して下さい。
というのも、葬儀費用を巡って高額な金額を請求されるなど、後味の悪いトラブルが続出しているからです。
ひどい場合、通常の費用の2〜3倍もの金額になってしまった、そういった事例も報告されていますので。
※これでは「さようならがあたたかい」どころか寒くしかなりませんよね。

そこで今回は、葬儀費用の相場とぼったくられる理由についてお話したと思います。
この記事を読めば、葬儀トラブルを回避することができるようになりますよ。
目次
この金額、どう思いますか?
次の葬儀費用の一例を見て欲しいのですが、どう思いますか?(※業者名はモザイク処理をしています)

※全国平均121万円の金額は、第11回「葬儀についてのアンケート調査」日本消費者協会調べ
実はこの金額の見せ方は、お得に見えるように上手く心理操作をしているんですよね。
もしあなたが、この全国平均の金額と6つのプランを比較して安いと感じてしまった場合、カモられてしまう可能性が大です。
これについては後ほど(※)説明していきますので、まずはカモられないために葬儀の概要から知っていきましょう。
そもそも葬儀とは?
そもそも葬儀とは、亡くなった方を悼み、その冥福を祈るために行われる儀式や行事のことを言います。
少し前までは、大々的にお金をかけて(200~300万円など)葬儀を行うのが一般的でした。
しかし、最近はお金をあまりかけずに小規模で行う(100万円以上かかることはほとんどない)のが一般的になっています。
その理由になったのが、記憶に新しい新型コロナウイルスの蔓延です。
その影響を強く受け、昔には無かったオンラインで行う葬儀も誕生しましたが、葬儀形態にはいくつか種類があります。
葬儀の形態にも色々ある
現在は葬儀の仕方も多種多様になり、初めて葬儀を行う人にとってはどんなものがあるのか把握するのも大変です。
「音楽葬」や「宇宙葬」など、様々なネーミングのものを目にしますし、「バルーン宇宙葬」など初めて聞いた名前もあります。
実はこれらは、葬儀が終わった後の埋葬方法の違いでネーミングが付いているだけで、葬儀のやり方自体は種類がそう多くはありません。
バルーン宇宙葬(※読売新聞オンラインより引用)

葬儀社の方が言う、一般人にとって主な葬儀は以下になります。
・直葬:お通夜も告別式もせず、火葬のみを行う葬儀で火葬式とも言う
・一日葬:お通夜をせず、告別式・火葬を一日で行う葬儀
・家族葬:家族や親族、親しい友人・知人を中心に行うもので、お通夜・告別式・火葬を行う2日間の葬儀
・一般葬:参列者を限定せず、広く多くの関係者に参列してもらうもので、お通夜・告別式・火葬を行う2日間の葬儀
・密葬:何か事情があり、誰にも知らせず内々でひっそりと行う葬儀
もちろん、これらはそれぞれ規模や行うことが違うので、必要になる金額も違います。
葬儀の相場っていくら?
お住まいの地域がどこか、菩提寺(ぼだいじ)はあるのか、どのくらいの人を呼びたいのかなど各家庭で違うので、一概に平均額は断定できません。
ここでは、葬儀社が提示している金額を一例として載せておきます。
佐藤葬祭の場合

葬儀のかなふくの場合

あくまでこれらの金額は葬儀社に支払う費用なので、火葬費用・式場費・会食費・返礼品等にかかる金額は含まれていません。
しかし、家族葬で100万円を超えることはほとんどありません。(※東京都は公営の火葬場が2か所しかなく、火葬費や式場の利用料が他の地域と比べて群を抜いて高いので例外)
そして、これらの葬儀費用の支払い方に明確な決まりはありませんが、遺言でも無い限り喪主(もしゅ)が支払います。
葬儀費用を支払う人を施主(せしゅ)と言いますが、喪主は施主も兼ねることが一般的です。
葬儀の流れとは?
葬儀費用の相場と同様、あまり知る機会が無いのが葬儀の一連の流れだと思います。
このような流れで葬儀は行われていきます。

※藤沢・鎌倉相続遺言相談プラザから引用
実際に起こっている葬儀トラブルとその理由
ここまで葬儀の形態や費用の相場、流れに関してお話をしてきましたが、ここからは葬儀トラブルについてお話ししていきましょう。
「焦って決めた葬儀社の費用が割高だった」、「最初の見積もり金額からオプションがいくつも追加されて高額になった」、「故人の希望を反映できず、納得できない葬儀になった」など、やはり金額に関してのトラブルが多いです。
冒頭でも触れたお得に見えるように上手く心理操作しているなどが、特にトラブルにつながるいい例と言えます。
これは、消費者が料金を安く感じやすく、また、悪徳業者の言い値を妥当だと信じ込んでしまうように心理操作される一例です。

※全国平均121万円の金額は、第11回「葬儀についてのアンケート調査」日本消費者協会調べ
上の表示がトラブルにつながる要因として以下が挙げられます。
・信憑性の無い日本消費者協会の全国平均額を比較対象にしている
・景品表示法違反をしている
・葬儀社の許認可制度が無く、料金制度も無い
1つ1つ解説します。
信憑性の無い日本消費者協会の全国平均額を比較対象にしている
全く信憑性の無い日本消費者協会の平均額を表示し、いかにも自社は全国平均よりも安いかのように見せている一例です。
そもそも日本消費者協会は、3~4年に一度のペースで3年以内に葬儀を経験した人を対象にアンケートを実施しています。

実施したアンケート結果から葬儀費用の全国平均額を算出しているわけですが、この平均額は実際よりも高い金額になるため、信憑性に欠ける数字です。
というのも、アンケートに答える人間は葬儀費用を支払う喪主だけではなく、葬儀費用がいくらだったのか正確に把握していない人(葬儀を経験したことがある人)も対象になっているからです。
また、アンケート対象者がそもそも少ないというのも、信憑性に欠ける要因と言えます。
厚生労働省の調査によると、最近では全国で140~150万人を超える人が亡くなりますが、アンケート対象者が400~500人程度なので、全体の0.1%にも満たない割合でしかアンケートを取っていません。
葬儀社で見積もりを取る際、信憑性の無い全国平均額を説明に出してきたり、ホームページに載せていたりすれば気を付けるようにしましょう。
景品表示法違反をしている
最終的にかかる費用を表示しないという詐欺的な行為も問題です。
6つのプランでそれぞれ金額を提示していますが、実際には必要なものがプラン内に含まれておらず、オプションでどんどん費用が高くなっていきます。
以下のように同じようなトラブルにあっているケースがあります。
めざまし8ニュースより

葬儀社に支払わなければいけない金額がプラン内に全て含まれていれば問題無いですが、金額が加算されていく表示であれば景品表示法違反です。
最終的な総額を表示させるべきですが、そうしてしまうと利用申込が少なくなってしまうため景品表示法違反でもおかまいなし(※)なのでしょう。
※公正取引委員会がきちんと取り締まりをしておらず、現状あまり対応できていないため、景品表示法違反が横行する結果となっています。
こういったことから一定の安さに飛びついてしまうと、かえって葬儀費用が高く付いてしまうので注意して下さい。
葬儀社の許認可制度が無く、料金制度も無い
葬儀社には許認可制度がありません。
つまり、資格や免許が必要無いので、資本金と商売道具を揃えてしまえば、誰でも葬儀社を始めることができてしまうということです。
※霊柩車を導入する場合は、「貨物自動車運送事業法」で指定された基準を満たし、陸運局への申請が必要
また、決まった料金制度も無いことから料金やサービスはピンキリになり、葬儀屋の言い値が妥当な価格として判断されやすいと言えます。
こういった仕組みであることから参入障壁はあまり高くなく、トラブルに発展する要因の一つです。
※とある調査では、葬儀社は全国になんと7000社以上もあるとの結果も。
葬儀トラブルに合わないために
そもそも葬儀を行う場合、「葬儀をそう何度もする機会が無くて慣れていない」、「突然起きてしまったことで親族にあちこちに連絡しないといけない」、「緊急をようするために短時間で多くのことを決める必要がある」など、時間的にも精神的にも余裕が無く、冷静に判断できない状態です。
このような状態では、葬儀会社の相見積もりを取ることもできないので、悪徳な葬儀社に付け込まれやすい状態だと言えます。
それに加えて葬儀費用の適正価格が不明瞭なことも拍車をかけます。
事前に準備しておくこと
葬儀トラブルに合わないように、また、言い値が妥当な金額なかをしっかり判断するためには、事前の準備をしておくことが必要です。
最低限、いつ葬儀を行うことになってもいいようにこの3つは事前に把握しておきましょう。
①どういう葬儀にしたいのか家族で話ておく
②相場を把握しておく
③相見積もりを取ってお願いする葬儀社を決めておく
その他知っておいた方がいいこと
また、その他に以下も知っておくといいと思います。
葬儀費用の大幅な足しにはなりませんが、亡くなった人が健康保険に加入していた場合は給付金を受けることができます。
・個人が国民健康保険に加入していた場合
葬儀後、市役所の国民健康保険課に2年以内の申請で1〜7万円(自治体による)
・故人が社会保険(組合健保・協会けんぽ)に加入していた場合
亡くなってから加入していた保険事務所に2年以内の申請で5万円
・故人が共済保険に加入していた場合
各組合により違うので問い合わせて確認
まとめ
葬儀に参列する経験は多くあっても、喪主として葬儀を開催することは人生でそう何度もありません。
葬儀は突発的に発生するうえに緊急を要しますので、トラブルに巻き込まれないようににすることが重要です。
どんな葬儀にするのか事前に家族と話し合っておき、相場を知り、良い葬儀社がどこなのかを探しておくようにしましょう。
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