スワップポイントはどのくらい?気になる金額の仕組みを分かりやすく解説

この記事は7分で読めます

 

今回はスワップポイントについてご質問をもらったので、ご紹介していきたいと思います。

Sさん

仕事の都合上、スキャルピングやデイトレはできないので、数日保有するスタイルでトレードしています。

スワップが発生するのは理解しているのですが、MT4のターミナルにスワップが反映される仕組みがいまいちわかりません。

1日どのくらいの金額が付与されるか、事前に把握することはできないでしょうか?

何か調べる方法がありましたら教えてもらえると幸いです。

メッシ

ありがとうございます。

スワップの確認方法は、「スワップポイントによる算出方法」、「基軸通貨による算出方法」、「金利による算出方法」など、いくつか種類があります。

それらのどれで算出されているのか確認するには、MT4でチェックしなければいけない所があるので、確認方法・計算方法に関して説明しますね。

 

ということで今回は、スワップの金額の確認方法に関して解説していきます。

※手っ取り早くスワップの確認方法を知りたい場合は、目次から「スワップの確認方法について」へどうぞ

そもそもスワップとは?

スワップとは、2つの通貨を交換する時に生じる金利差調整分のことで、FXでは毎日発生する外貨預金の利息に相当します。

利息に相当すると言っても、プラスになる場合とマイナスになる場合があるので、注意が必要です。

 

例えば、高金利の国の通貨を買って低金利の国の通貨を売った場合、スワップを受け取ることができます。

しかし、逆に低金利の国の通貨を買って高金利の国の通貨を売る場合、スワップの支払いが発生してしまいます。

 

USDJPYのポジションを保有するケース

・USDJPYのロング

米ドルを買って日本円を売る形になります。

米ドルの金利が高く日本円の金利が低いので、その金利差がプラスとなり、スワップがプラスになります。

・USDJPYのショート

逆に、USDJPYをショートすると、米ドルを売って日本円を買う形になります。

米ドルの金利が高く日本円の金利が低いので、その金利差がマイナスとなり、スワップがマイナスになります。

 

ただ、単純にポジションを保有するだけではスワップを受け取れません。

保有ポジションをロールオーバー(自動的に翌受渡日へ持ち越すこと)することで、各営業日の終了時に付与されます。

メッシ

スキャルピングのように、日をまたがないで決済する保有では、発生しないということですね。

 

スワップの付与タイミングは証券会社によって違う

スワップが付与されるタイミングは証券会社によって違い、一律ではありません。

 

SBI FXトレード:夏時間の5:30、冬時間の6:30に付与

松井証券:夏時間の6:10、冬時間の7:10以降に付与

DMM FX:夏時間の06:00分、冬時間の7:00に付与

 

また、土・日曜日のスワップポイントは先渡しとなり、証券会社によって週末分をまとめて木曜日もしくは水曜日に付与するなどタイミングが違います。

その他、各国の祝日等により、各証券会社によって付与日数に変動があります。

 

詳細はお使いの証券会社のルールを確認して下さいませ。

 

気を付ける注意点に関して

●変動性がある

市場の金利状況に応じて変動するため、金利政策や経済指標によって影響を受けやすく、スワップが変動することがあります。

予想外の金利変動が起きた場合、受払いの逆転が起こることもあるので注意が必要です。

つまり、受取りから支払いに、支払いから受取りに転じることも可能性としてあるということですね。

 

●取引コストになることがある

スワップがマイナスの場合(低金利の国の通貨を買って高金利の国の通貨を売る場合)、ポジションを決済しない限りは毎日スワップがマイナスが蓄積していきます。

つまり、毎日スワップを支払わなければいけないため、取引コストになるということです。

 

では、次でスワップの確認方法に関して解説していきましょう。

 

スワップの確認方法について

スワップの確認をするにあたり、MT4で確認する所があるのでMT4をまずは立ち上げましょう。

 

スワップの確認にあたりMT4で確認する所とは?

MT4が立ち上がったら、マウスカーソルを気配値表示のところに持っていき、どこでもいいので気配値表示上で右クリックして「仕様」を選択します。

メッシ

気配値表示がMT4上に表示されていない場合は、ツールバーから呼び出せます。

※クリックすると、拡大します

 

そうすると以下の取引条件が表示されますので、赤枠の「スワップタイプ」、「買いスワップ」、「売りスワップ」を把握しておきましょう。

「買いスワップ」と「売りスワップ」は、スワップタイプに対してスワップ金額を算出するための数値です。通貨ペアごとに数値が違い、日によって変動します。

「スワップタイプ」は、使用しているMT4のスワップの算出方法を表しています。

 

MT4によってスワップの算出方法が違う

メッシ

冒頭でも触れましたが、MT4のスワップの金額の算出方法には、

①スワップポイントによる算出方法

②基軸通貨による算出方法

③金利による算出方法

などかあります。

自身で使用しているMT4が、どの算出方法によってスワップを出しているのかは、以下の取引条件の「スワップタイプ」が何なのかで理解できます。

 

上の2つは、異なる証券会社のMT4の取引条件になります。

左はスワップタイプが「USD」ですが、右はスワップタイプが「ポイント」です。

メッシ

つまり、左は基軸通貨の算出方法で計算、右はスワップポイントの算出方法で計算されているということです。

パーセントが表示されていたら、スワップは金利の算出方法で計算されていることになりますね。

 

 

スワップの算出方法・計算方法に関して

取引条件のスワップタイプを確認することで、自身のMT4がどの算出方法によってスワップを出しているのか分かりましたね。

次で計算事例を出しつつ、計算方法の解説をしていきましょう。

メッシ

計算事例に出す通貨ペアやレート、取引数量、四捨五入に関しては、以下の条件とします。

●USDJPY:149円

●EURJPY:163円

●EURUSD : 1.09ドル

●取引数量:10,000通貨(0.1ロット)※多くのMT4で0.1ロットは1万通貨のため

●スワップがプラスの時は小数点以下は切り捨てる

●スワップがマイナスの時は小数点以下は切り上げる

 

スワップポイントによる算出方法

スワップポイントによる算出方法の場合は、計算式が以下になります。

 

スワップ(円)=スワップ値 × ポイント × 取引数量(通貨量)× 決済価格(円)

 

補足

●スワップ(円):算出するスワップ金額のことで1万通貨あたり1日に付与される金額

●スワップ値:MT4取引条件に表示されている「買いスワップ」 or 「売りスワップ」の数値

●ポイント:該当する通貨ペア価格の最小値

●取引数量(通貨量):1万通貨で計算

●決済価格(円):決済通貨を円に換算した値で、決済通貨が円の時は「1」が使われ、円以外の時は各国の通貨を円のレートにに換算

 

USDJPYの場合

買いスワップ値が 3.93、ポイントが 0.001 の時

計算式は スワップ(円)=スワップ値×ポイント×取引数量(通貨量)×決済価格(円) なので、

スワップ(円)= 3.93 × 0.001 × 10000 × 1 なので、スワップ(円)= 39(円)

 

EURUSDの場合

買いスワップ値が -8.78、ポイントが 0.00001 の時

計算式は スワップ(円)=スワップ値×ポイント×取引数量(通貨量)×決済価格(円) なので、

スワップ(円)= -8.78 × 0.00001 × 10000 × 149 なので、スワップ(円)= -131(円)

 

基軸通貨による算出方法

基軸通貨による算出方法の場合は、計算式が以下になります。

 

スワップ(円)=スワップ値 × 取引数量(ロット数)× 基軸価格(円)

 

補足

●スワップ(円):算出するスワップ金額のことで0.1ロットあたり1日に付与される金額

●スワップ値:MT4取引条件に表示されている「買いスワップ」 or 「売りスワップ」の数値

●取引数量(ロット数):0.1ロットで計算

●基軸価格(円):基軸通貨を円に換算した数値

 

USDJPYの場合

買いスワップ値が 13.49 の時

計算式は スワップ(円)=スワップ値×取引数量(ロット数)×基軸価格(円) なので、

スワップ(円)= 13.49× 0.1 × 149 なので、スワップ(円)= 201(円)

 

EURUSDの場合

買いスワップ値が -6.24 の時

計算式は スワップ(円)=スワップ値×取引数量(ロット数)×基軸価格(円) なので、

スワップ(円)= -6.24 × 0.1 × 163 なので、スワップ円)= -102(円)

 

金利による算出方法

金利による算出方法の場合は、計算式が以下になります。

 

スワップ(円)=スワップ値 ÷ 100 × 取引数量(通貨量)× 基軸価格(円)÷ 360

 

補足

●スワップ(円):算出するスワップ金額のことで1万通貨あたり1日に付与される金額

●スワップ値:MT4取引条件に表示されている「買いスワップ」 or 「売りスワップ」の数値

●100:スワップ値を100分率にするため

●取引数量(通貨量):1万通貨で計算

●基軸価格(円):基軸通貨を円に換算した数値

●360:1年の日数が360日で計算されるため、365ではなく360で計算

 

※私が使用しているMT4で金利で計算されるMT4が無かったので、スプレッドが反映されるターミナルの取引の画像が添付できませんでした。

 

USDJPYの場合

買いスワップ値が 4.65 の時

計算式は スワップ(円)=スワップ値 ÷ 100 × 取引数量(通貨量)× 基軸価格(円)÷ 360 なので、

スワップ(円)= 4.65 ÷ 100 × 10000 × 149 ÷ 360 なので、スワップ(円)= 192(円)

 

EURUSDの場合

買いスワップ値が -1.65 の時

計算式は スワップ(円)=スワップ値 ÷ 100 × 取引数量(通貨量)× 基軸価格(円)÷ 360 なので、

スワップ(円)= -1.65 ÷ 100 × 10000 × 163 ÷ 360 なので、スワップ(円)= -75(円)

 

まとめ

今回はスワップに関して1日どのくらいの金額になるのか把握するための計算方法に関してお伝えしてきました。

 

お使いのMT4によってスワップの算出方法はことなりますので、まずはMT4でスワップタイプを確認しましょう。

それにより、「①スワップポイントによる算出方法」、「②基軸通貨による算出方法」、「③金利による算出方法」のどの算出方法でスワップの金額が計算されるかが判断できます。

 

そして計算式は以下にになるので、トレードの前にスワップを把握したい場合は、以下の計算式で計算してみて下さい。

①スワップ(円)=スワップ値 × ポイント × 取引数量(通貨量)× 決済価格(円)

②スワップ(円)=スワップ値 × 取引数量(ロット数)× 基軸価格(円)

③スワップ(円)=スワップ値 ÷ 100 × 取引数量(通貨量)× 基軸価格(円)÷ 360

 



%e6%96%b0%e3%83%a1%e3%83%ab%e3%83%9e%e3%82%ac%e8%aa%98%e5%b0%8e%e8%a8%98%e4%ba%8b%e4%b8%8b  

利益を上げ続けるために

逆算して身に付けていく3つのポイントとは?

 

Midas FX公式メルマガでは一つ一つポイントを絞ってわかりやすくお伝えしています

   

さらに「Trade Workbook」「レンジブレイクアウト攻略法」

より具体的なスキル(手法やマルチタイムフレーム分析力)を身に付けることが可能です

「Trade Workbook」と「レンジブレイクアウト攻略法」は

メルマガ登録後すぐ手に入ります

 

Midas FX公式メルマガ登録【今なら無料】

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
コメントは利用できません。