証券会社によって通貨ペアのレートの桁数が違うと思ったことはないでしょうか?
実はこれ、証券会社が採用している「4digit」と「5digit」の違いによるものなんです。
レートの桁数が違うだけの単純な話に思えるかもしれませんが、トレードのやり易さや検証精度、スプレッドなどに影響を及ぼすので意外と重要なんですよね。
ということで今回は 4digit と 5digit の違いが及ぼすトレードや検証への影響に関して解説していきます。
それぞれに一長一短あるので、違いや影響など知っておいて損はしません。
目次
digit(ディジット)とは?
そもそも「digit」とは、レートの小数点以下の表示桁数のことを指します。
今現在、ほとんどの証券会社が5digit業者です。
しかし、4digit業者もありますので、トレードや検証への影響を考えると、それぞれの特徴を知っておいた方がいいです。
クロス円以外の場合
4digit業者
小数点以下4桁で表示(例:1.2345)
5digit業者
小数点以下5桁で表示(例:1.23456)
クロス円の場合
4digit業者
小数点以下2桁で表示(例:123.45)
5digit業者
小数点以下3桁で表示(例:123.456)
こういった桁表示になります。
最小単位とpipsの関係について
値動きの最小単位のことをポイントと言いますが、4digit業者と5digit業者で違いがあるので、押さえておきましょう。
クロス円以外の場合
4ditig業者
最小単位は0.0001であり、これが1ポイントになります。そして0.0001が1pipです。
つまり最小単位である1ポイントと1pipは一致します。
5digit業者
最小単位は0.00001であり、これが1ポイントになります。そして10ポイント(0.0001)が1pipです。
つまり最小単位である1ポイントと1pipは一致しないので注意しておきましょう。
クロス円の場合
4ditig業者
最小単位は0.01であり、これが1ポイントになります。そして0.01が1pipです。
つまり最小単位である1ポイントと1pipは一致します。
5digit業者
最小単位は0.001であり、これが1ポイントになります。そして10ポイント(0.01)が1pipです。
つまり最小単位である1ポイントと1pipは一致しないので注意しておきましょう。
少々紛らわしいので、ここまでの内容を表でまとめておきます。
トレードへはどのような影響があるのか
4digitと5digitのどちらを使用するかで、「スプレッド」や「スリッページ」、「約定制度」などがトレード(主にスキャルピング)に影響として表れてきます。
スプレッド
トレードスタイルがスキャルピングの場合、数pipsの値動きを狙って何度もエントリーとエグジットを繰り返します。
トレード回数が増える分、わずかでもスプレッドが大きくなると、その分利益は減ってしまうわけです。
そのため、しかっり把握しておきましょう。
4digit業者
基本的に4digit業者のスプレッドは1.0pip単位で表示されるため、実際のスプレッドが狭くても視覚的に分かりづらいというデメリットがあります。
また、1pip未満の値動きは、四捨五入や切り捨てされることが多いので、価格が動いているのにチャート上では変化が分からないということもデメリットです。
5digit業者
スプレッドが「0.2pips」や「0.5pips」といった形で表示されるため、低スプレッドを狙うトレーダーにとって有利になります。
また、4digitに比べて小さな値動きもしっかり価格表示に反映されるため、細かい判断が可能になることがメリットです。
スリッページ
急激な価格変動時や流動性の少ない時に発生します。
広がってしまうとその分利益は減ってしまいますので、しかっり把握しておきたいところです。
4digit業者
1pip未満のスリッページなどは「0」と表示されて認識されないことがあり、実際にスリッページが起こっていても、見た目上では起こっていないように見えることがあります。
5digit業者
1 pip未満でもスリッページが起こった場合に表示されるため、スリッページが起こったと明確に確認できます。
約定制度
直接的に約定力を決定するものではありませんが、間接的に影響することがあります。
4digit業者
1pips未満の価格変動を無視して処理することがあり、表示価格が荒くて約定のずれ滑りが分かりにくいことがあります。
指値・逆指値の最小距離が広く設定されている場合があるので、注文精度が低い印象です。
5digit業者
0.1pips単位で注文を置ける場合が多く、狭い利確・損切り戦略が可能で、ストップレベルを小さくできることが5digitに比べて優れています。
また、ティックデータの精度が高く、より細かく価格が変動するためリアルタイムに近い価格で約定しやすいです。
検証・バックテストへは、どのような影響があるのか
どれだけ細かく市場の動きを再現できるかで結果が変わってきますので、4digitと5digitの違いは重要です。
4digit業者
ティックレベルの再現性に限界がありってさな価格変動が「見えなくなる」ため、短期売買やタイトなストップ設定のEAでは誤差が出やすく、実運用とバックテスト結果が大きく乖離するリスクがあります。
そのため、テスト上は勝っているように見えても、リアルでは滑って損失になるケースもあります。
5digit業者
ヒストリカルデータの粒度が高く、細かいティック挙動まで確認可能で、より微細な価格変動を捉えられます。
そのため、エントリー・決済タイミングの誤差が少く、実際の取引環境をより忠実に再現したテスト結果が得られます。
まとめ
4digitと5digitの違いは、実は意外とトレードや検証結果に深く関係しています。
スキャルピングや高頻度のトレードを行う場合、5digit業者の方が圧倒的に有利です。
細かな値動きを可視化できますし、エントリーや利確・損切りの精度を高められるからですね。
長期トレードやスイングトレード、裁量トレードが中心のスタイルで行うのであれば、4digit業者で特に問題はありません。
また、自動売買やバックテストなどでロジックを緻密に再現する場合も、5digit業者の精度は有利になります。
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