日銀のマイナス金利導入から半年…経済効果のほどは?

この記事は3分で読めます

メッシです。

 

8月16日で日銀がマイナス金利を導入して早くも半年が経過しました。マイナス金利を導入して効果があったのか?無かったのか?経済動向が気になるところですね。

まずはマイナス金利政策についてどんなものなのか見ていきましょう。

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目次

マイナス金利政策とは?

まず日銀が行っているマイナス金利政策の仕組みがどんなものなのかというと…

※出典:読売新聞

2016.8.17読売新聞マイナス金利について

上の図を見るとマイナス金利を導入することによって、個人がお金を使うように、企業が設備投資を増やすように、といった行動を起こさせることが狙いの仕組みになります。

 

 

金利がそもそもマイナスとはどういうこと?

普通、私達が銀行にお金を預けると少額ながらもお金(利息)を受け取ることができますが、金利がマイナスになるということはお金を預けた人が預かった人に”手数料”という形でお金を支払う必要が出てきます。

 

例えば100万円を年マイナス0.1%の金利で預けるとなると、1年後には99万9千円に減額するということになってしまうんですね。お金を預けていてプラスになるどころかマイナスになるのであれば、お金を預けているのは損をすることになるので、預けずに引き出した方がいいですよね。

 

 

マイナス金利政策はどんな政策?

マイナス金利政策を一言で簡単に説明すると、経済を刺激するために金利(名目金利)をゼロ以下に設定する金融政策です。

 

日銀が行っているマイナス金利政策はというと…

 

民間の銀行が他の銀行や国との資金決済に備えるために日銀に対して”当座預金”を開設して一定の金額を預けているのですが、日銀は民間の銀行から預かった当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を課しているんですね。

※当座預金とは、一般的に個人や法人等の預金者が業務上の支払に利用する無利息の預金で、現金の代わりに小切手や手形で支払をする際に使用するもの

 

なぜ一部にしかマイナス0.1%の金利を適用しないのかというと、民間の銀行から預かるお金すべてにマイナス金利を課してしまうと民間の銀行の収益が悪化してしまうのに加え、貸し出しに慎重になってしまうからです。

 

ちなみに、今年の2016年7月の時点で日銀の当座預金には約300兆円のお金があり、そのうち約20.8兆円にマイナス金利が課されています。

 

 

なぜ日銀はマイナス金利政策を導入したのか?

なぜ日銀がマイナス金利政策を導入したのかというと、民間の金融機関が日銀の当座預金にお金を預けているため、民間の金融機関は手数料を取られることになります。

 

そのため民間の金融機関は日銀の当座預金からお金を引き出して企業や個人への貸し出しを伸ばそうとするわけです。その結果、個人消費や設備投資が増えることによって景気回復が見込めるといった狙いです。

 

これが日銀の狙いになるのですが、冒頭でも触れたように8月16日でマイナス金利導入から半年が経過しました。その効果はどうだったのか見ていきましょう。

 

 

マイナス金利政策導入前と導入後の変化はいかに

まずは下の表(出典:読売新聞)を見てみると…

 

8.16読売新聞

 

日銀の狙い通りになった結果もあれば、そうでない結果もありますね。いくつか項目をピックアップして見ていきましょう。

 

 

長期金利について

指標に長期金利とありますが、景気動向の目安となる10年物国債の市場利回りが2月9日に史上初となるマイナスになり、この長期金利のマイナスに伴って住宅ローンや企業向け融資の金利も低下しています。

※以下、NIKKEI STYLEから引用

日銀によるマイナス金利政策の導入を受けて銀行の間で住宅ローン金利の引き下げ競争が続いている。変動金利型ローンに比べて金利の低下ピッチが速いのが固定金利型ローンだ。返済負担の軽減や金利上昇リスクの回避に向け、低金利の固定ローンを生かした借り換えを考える好機だ。

 

 

設備投資や個人消費について

日銀が狙っていた「設備投資」や「個人消費」は減少・低迷しているのが確認できます。原因としては、個人や企業が日本経済の不透明さからお金を借りるのに慎重になっていることと、イギリスのEU離脱問題や中国経済の景気が減速したことによって不安が生じているといったことなどが挙げられます。

 

 

物価上昇率について

2013年4月に日銀が開始した”量的・質的金融緩和”は、当初約2年で物価上昇率を2%に設定しておりましたが、物価上昇率は-0.4%と下落しています。3年以上経過していますが、未だ2%は達成できていません。

 

分かりやすく物価上昇率の推移をグラフ(出典:読売新聞)で見てみましょう。

2016.8.17読売新聞

 

 

まとめ

日銀が導入したマイナス金利政策は、民間の銀行などの金融機関が日銀の当座預金に預けるお金の一部にマイナス0.1%を課すもので、それに連動して様々な金利が低下することによって個人や企業がお金を借りやすくなり、個人消費や設備投資等が増えて景気回復を狙ったものです。

 

しかし、世界経済の混乱の影響などにより、思うような効果が得られていないというのが現状ではないでしょうか?

 

 

世界に目を向けてみると、ECB(欧州中央銀行)が先駆けてマイナス金利を導入して実施していますが、未だユーロ圏では景気低迷の状態であり、脱出の糸口を見いだせていません。

 

今後9月に行われる金融政策決定会合で

・物価上昇の達成時期

・マイナス金利の是非

などが争点になると思います。

 

これからどうなっていくのか注目ですね。

 



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