メッシです。
トレンドが転換する際は、高値や安値を”もう一度試しに行くという動き”が見られます。
※もちろんV字で急騰・急落する相場もあるので絶対とは言えませんが
この”もう一度試しに行くという動き”の起点は、後に”ネック”となって意識される重要な価格帯になる傾向にあるのですが、ネックとなって確認できるのはある程度時間が経過した事後でしかわかりません。ある程度相場を見ている方であれば、この”ネック”にラインを引いてエントリーポイントとして判断することはそこまで難しい事ではないと思うのですが、”どのタイミングで相場が動意づくのか?”は相場次第であり、判断が中々難しいところです。
ということで今回はネックでエントリータイミングを取る際に想定しておく2つのシナリオと対策について考察していきますが、まずは転換の際に要所要所で現れる”ネック”について見ていきましょう。
目次
転換の際に要所要所で現れるネックとは?
まず始めに、ネックはどういう状態を指すのかというと
・アップトレンドであれば、最後に高値をもう一度試しに行った押し目のポイント
・ダウントレンドであれば、最後に安値をもう一度試しにいった戻しのポイント
のことで、相場心理から意識されやすいポイントになります。
もう一度高値や安値を試しに行く結果、ダブルトップやダブルボトム、ヘッド&ショルダーや逆ヘッド&ショルダーといった、相場心理によって形成されるチャートパターンがトレンド転換の際にチャート上に姿を現します。
※ネックがなぜ意識されるポイントになるのかはこちらの記事を参照下さい
実際のところ転換時の要所要所でネックが作られるのか?を2016年8月19日のEURUSDのチャートで見てみましょう。
1時間足
ダブルトップが形成されているのを確認できると思います。
※青いラインがネックに標準を合わせたネックライン
1時間足ではアップトレンドからダウントレンドに転換していますが、ネックを転換点として大きくレート下落しているのがチャートから判断できます。
さらにチャート内の青丸で印をつけた部分を時間足を落として見て見ましょう。青丸で印を付けた部分が下のチャート(15分足)になります。
15分足
ダブルトップが形成されているのを確認できます。
※赤いラインがネックに標準を合わせたネックライン
15分足もアップトレンドからダウントレンドに転換していますが、ネックを転換点として大きくレートが下落しているのがチャートから判断できます。
また、チャート内で赤丸で印をつけた部分を時間足を落として見てみると、その赤丸部分が下のチャート(1分足)になります。
1分足
押しが深いのでダブルトップとは言い難いですが、黒いラインがネック(再度高値を試しにいっているため)に標準を合わせたネックラインです。
ネックを転換点としてレートが下落しているのがチャートから判断することができます。
つまり、相場参加者が動意づいてレートが大きく動いたルーツを辿っていくと要所要所にはネックがあり、相場心理が同調しやすいポイントであることがわかります。
※もちろん相場に絶対は無いので、必ずネックの価格帯が意識されるということではありません
ネックで相場参加者が動意づくのか?
冒頭でも説明したのですが、転換を狙う際に意識されるであろう価格帯(ネック)を見つけてラインを引くことは、どの時間足を見ている相場参加者でもほぼ同じ価格帯に標準を合わすことができますが、相場が動意付くタイミングについては同じように標準を合わせることができません。
なぜなら、これは相場参加者が基準として見ている時間足がそれぞれ違うため、価格の変動が動意付くのが統一されにくいといったことがあるからですね。
ではネックラインを反転のポイントとしてエントリーする際、どんなことに気をつければいいのか?を実際にトレード事例を例に考察していきましょう。
トレード事例
この記事を書いているのは2016年の9月3日になりますが、トレード事例は8月19日のトレードになります。
マルチタイムフレーム分析
日足では大きい売りが入ったポイント(赤い四角)まで現在レートが上昇してきているところで陰線で下落し始めているところです。
日足
下位足の1時間足チャートを見ると、アップトレンドが崩れてネックを形成していることが見て取れます。
1時間足
1時間足のネックでの戻り売りをプランとして考えたため、下位足の15分足に落とします。
15分足
青いラインが1時間足のネックラインで、グレーで色付けしたポイントで戻り売りを待ち構えているところです。
エントリー
レートが戻り売りのポイントまで上昇して来ところで30分足を見ると…
ネックラインとMAが重なり、売りの圧力がかかってきているのが確認できます。
30分足
そして15分足の陰線確定(赤い矢印)でエントリーしています。
15分足
エグジット
結果的にはエントリー後レンジに移行し、予定した利確目標の手前で決済しています。
理由については下のチャートをまずは見てみましょう。
15分足
Aの安値を更新していくものとして金曜日のNY時間オープン少し前エントリーしていますが、週をまたいでポジションを保有たくないので赤い矢印の陽線でエグジットしています。
※Bが一週間のクローズのポイント
このトレードはネックラインと30分のMAが重なったポイントで相場参加者が動意づくと判断してのエントリーでしたが、結果的には1時間足のMAで相場参加者が動意づいてレートが下落していきました。
1時間足
その日のうちに15分足チャートのAの安値を更新していく予測をしていたのですが、週明けの月曜日に安値を更新していく流れとなっています。
このように、自身では相場参加者が動意づいてレートが動くと判断してエントリーしても、世界中の相場参加者が見ている時間足は統一されているわけではないため、利確として考える目標地点までスムーズに行かないことが往々にしてあります。
ネックをエントリーポイントとした際に想定しておくことと対処とは?
以上のことから、エントリー後すぐにレートが思惑の方向へ同意付くかは事前に分かりません。
エントリー後レンジになってしまうこともありますし、ネックで反転せずに深いリトレースが入ることもあります。
そのためネックをエントリーポイントとした際に想定通りにいかないことも多々ありますので対処も決めておきましょう。
保有時間が長くなってしまう
今回のトレード事例のようにエントリー後レンジになってしまってポジション保有時間が長くなってしまう場合、一度ポジションを決済して仕切り直すということも対策として持っておきましょう。
特に週をまたいで保有するのは、週明けに思惑の方向と逆の方向へ窓空けしてしまうリスクがありますので、資金を守るうえでも仕切り直しをしておく方が得策です。
ネックで反転せず深いリトレースが入ってしまう
”狙う方向性は合っているのに、損切りに引っかかった後で思惑の方向へ進んでいく”こういった経験を一度はしたことがある方もいるかもしれませんね。
これは単純に反転すると意識された価格帯がネックではなく、ネックよりも深い位置にある”何か”が意識されるということになります。”何か”の例を挙げると、ネックラインよりも深い位置にあるMAなどがよく意識されます
※下のチャート参照
そのため損切りポイントは深めに設定しておくことが堅いです。1つ上(下)の山(谷)の少し上(下)に設定するなどしておくと
刈られる頻度が少なくなります。
まとめ
エントリータイミングを的確に判断するということは、相場参加者が動意づくところを言い当てるようなもので毎回ストレスフリーでトレードするのは難しいと言えます。
レンジになるかもしれないし、深いリトレースが入る可能性もありますので、そうなることを想定して”仕切り直し”や”損切りを深めに設定”するなどして対策しましょう。
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先日はコメントのお返事
ありがとうございます。
ブログで勉強させていただいている中で
「起点となったma」の
捉え方がいまいちつかめません、、、。
お時間があるときに
再度教えて頂けないでしょうか?
よろしくお願いします!
しのっぷさん
風邪をこじらせてしまいましてお返事遅れてしまいました。
すみませんでした。
ご質問のお返事としてブログの記事を更新しましたので、
「レンジブレイクアウトやトレンド転換に共通する起点となったMAとは?」をご覧頂ければと思います。
いつもコメント頂きありがとうございます!