メッシです。
ポジションを保有しているのであれば、エグジットするポイントをおおよそ決めていると思うのですが(利確ポイントは決まってなくても、損切りポイントは必須)、利が乗っている時に利確ポイントまで来てくれるという保証はありません。
そのため利確ポイントまで来ない場合も想定しておかないと、レートが利確ポイントまで来なかった時にせっかくあった含み益が±0、もしくはマイナスで終わってしまうということが起こってしまいます。
含み益が含み損で終わってしまうのは精神衛生上よくありませんので、そうならないためにもエグジット戦略をリアルタイムで判断していく必要があります。
ということで今回は難しいテーマになりますが、利確目標手前でのエグジットの判断の仕方についてトレード事例も兼ねて解説していきます。
目次
利確目標に到達する前のエグジットについて
チャートから分析する利食いに有効なカプアンドハンドルの記事で”利確目標として考えうるポイント”を約10候補ほど上げているのですが、あくまでもそれはエントリー後に利確目標に到達するという仮定での候補となります。
毎回利確目標までレートが動いてくれれば苦労はしないのですが、相場に絶対は無いのでポジションを保有していて雲行きが怪しい(利確目標まで到達しないかもしれない)と判断した場合、早めに見切りをつけて利益を確定することが得策です。
含み益が減ってしまっても、含み益が残っている状態でエグジットできればまだいいのですが、含み益が含み損になってしまうと人間の心理的傾向として、またプラ転するだろうと中々エグジットできない傾向にあるからですね。
そうは言っても利確目標に到達するかしないかの判断は難しく、裁量と経験が必要になります。
利確目標手前で早めにエグジットする判断は、状況やトレーダーよって色々と違うと思いますが、私が普段判断目安としているのは
・反転するパターンのローソク足が出たら
・ロング時(ショート時)に+1σ(-1σ)を実体で下(上)に超えて確定してから、次足で+1σ(-1σ)の中に戻ることができない
・何回か試して新値更新ができない(新値更新が弱い)
などがあります。
今回は±1σを判断目安に利確目標手前でエグジットしたトレード事例をご紹介するのですが、まずは利確目標手前でレートが±1σとどうなったらエグジットの目安になるのか、その判断の仕方を簡単に説明していきます。
±1σをエグジットの判断にする考え方
±1σをエグジットの判断目安にするのであれば、±1σとレートの勢いの関係を押さえておく必要があります。
レートに勢いが出るのは
・上昇の場合は+1σを上に抜けてボリンジャーバンドが開き出す際
・下落の場合は-1σを下に抜けてボリンジャーバンドが開き出す際
になります。
そういうことから上昇相場では+1σより上にレートがあれば勢いがある状況で、下落相場では-1σより下にレートがあれば勢いがある状況と言い換えることができます。
※上昇相場で+1σを実体で下に抜けて確定してしまっても、次の足でまた+1σの中に復帰できれば勢いは継続する傾向にあり、下落相場でも同様に-1σを実体で上に超えて確定してしまっても、次の足でまた-1σの中に復帰できれば勢いは継続する傾向にあります(下の画像を参照下さい)。
この特徴から利確目標手前でエグジットへの判断となるのは、
ロング時(ショート時)に利確目標手前で+1σ(-1σ)を実体で下(上)に抜けて確定してから、+1σ(-1σ)の中に戻ることができない
と言う状況になったらになります。
ではこれを踏まえたうえで応用になりますが、トレード事例を見ていきましょう。
トレード事例
今回のトレード事例は2016.12.13のUSDJPYになります。
上位足のマルチタイムフレーム分析
まずは上位足の4時間足から時間足を落として見ていきましょう。
※H4とM30はエグジット後のチャートになるので、エントリー時の足に赤い縦のラインを引いています。赤いラインの足に現在いるものとして読み進めて下さい。
H4はアップトレンドで、レジサポ転換のライン(青いライン)とMAが重なっているポイントから上昇してきている状況になります。買いが優勢の相場であるとチャートから判断することができます。
M30
底値圏ではありませんが、H4のレジサポ転換ライン(青いライン)のすぐ上で逆H&S(逆ヘッドアンドショルダー)を形成し、現在レートはネックライン(緑のライン)付近でレジサポ転換しようかという状況になります。
ここで執行足のM15に落としてM15の状況を見てみましょう。
執行足のM15の状況
現在レートの状況を見ると、15分ベースのダウントレンドからすでに安値と高値を共に切り上げてアップトレンドへトレンド転換している(H4のアップトレンドへ回帰)状況になります。
ここでM15を分析するうえで重要な視点として見落とせないのが、前日からM15のMAが意識され始めた(①~⑥)ということが重要なポイントです。
つまり、M15のダウントレンドがMAのリズム(MAがレジスタンスになって)で安値更新していたので、転換する際もMAのリズムでレジサポ転換が起こるということを予測することができ、そのポイントが⑥になります。
※⑥はMAを実体で下に抜けてしまっていますが、次の足ですぐにMAの上に抜き返しているのでMAが意識されていると見ます(このへんは裁量判断ですが)
こういったM15の相場環境から、エントリータイミングはM15で取ることが間単にタイミングを取れる(またMAが意識されて機能しやすい)という判断になり、M15をエントリー執行足に選択した判断になります。
エントリー
下のチャートがエントリー(1本前の陽線確定でエントリー)時のキャプチャです。
M15
先ほどのM15の分析からMAがまた意識されてサポートになる可能性が高いことに加え、青いラインがレジサポ転換の価格帯になることから陽線確定でロングエントリーの判断をしています。
エグジットとその後
今回利確目標として考えていたのは、比較的大きい売りが入ったポイント(チャート内の赤丸)ですが、保有中に上昇の勢いが無いとの判断から利確目標の手前で+1σを再度下に割れた足(青い矢印)でエグジットしています。
エグジットの足の2本前の足が+1σを実体で下に抜けて確定した後、次足ですぐ+1σに復帰しましたが、またすぐに+1σを抜き返されてしまったという状況からの判断になります。
それに加えて勢いが無いと判断したのは、Aからの高値更新の幅とB、Cからの高値更新の幅を比べると判断しやすいのですが、徐々に上昇幅が少なくなっているからです。
まとめ
今回は”利確目標までレートが来ないことを想定したエグジットの判断”をテーマに記事を書きましたが、とても判断が難しいテーマになりますのでしっかりと検証されることをお勧めします。
なぜなら利確目標手前でレートが折り返してしまっても、深い押しや戻しを作った後に利確目標まで到達することも往々にしてありますので。必ずエグジットした方が良いということではないので、今回の例は参考程度で裁量判断を磨いて頂ければと思います。
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