メッシです。
転換のチャートパターンが出た際は、転換を狙ってエントリーするのであればネックラインでエントリータイミングを取るというのが、どこのサイトでも紹介されているセオリーだと思います。しかし、実際はネックラインで止まらないことも頻度的に多く、ネックラインでエントリーしてもタイミングが合っていない、逆行してしまうといった経験もあるのではないでしょうか。
では、どういった想定や対策をしておけばいいのか?ということで今回は転換はネックと深い位置にあるMAで待ち構えるということをテーマにトレード事例を参考に解説していきます。
目次
ネックラインでタイミングを取るにあたって
ネックラインでエントリータイミングを取る時に考えうる3つの展開
転換を狙うセオリーとしては、ネックラインでエントリータイミングを取るのが教科書通りのタイミングになると思うのですが、一般的なのは下の図がそうですね。
※左がダブルトップのネックのポイント、右が三尊のネックのポイント
しかし、実際のところネックラインで止まらずに転換していくケースも多々あります。ネックラインで転換を狙う場合の展開としては、大きく以下の3つに分類分けできます。
・ネックラインで転換
・ネックラインよりも深入リトレースが入って転換
・ネックラインよりも手前で転換”
こういった展開があるので、ネックラインだけでタイミングを取ろうとするとタイミングを中々ものにできません。
では、ネックラインまでレートを引き付けて教科書通りのエントリーをしているのにも関わらず、逆行してしまう場合は何が原因として挙げられるのかを考察してみましょう。
※今回はネックラインまで引き付けてエントリーするという体で話を進めますので、ネックラインまで届かず手前でレートが反転していくケースについては解説しません(別の裁量が必要になりますので)
ネックラインでレートが止まらないのは?
ネックラインでレートが止まらず深いリトレースが入ってしまう場合は、「ネックラインよりも深い位置にある価格が止まる根拠」を相場参加者が意識しているためです。相場の状況次第で何が価格の止まる根拠になるのかはその都度変わるので、断言できませんが高確率でレートが止められる1つにMAがあります。
どの時間足のMAが意識されるのか?は、直近の流れでMAが意識されている時間足を見つけることで予測をつけることができます。つまり、ネックラインでエントリーしたとしても、ネックラインよりも深い位置にMA(直近でMAが意識されている時間足のもの)があれば、ネックラインでリトレースが止まらず、深い位置にあるMAを目指してリトレースが入るということが予測できるということです。
そういった予測ができれば仮にネックラインでエントリーして逆行したとしても、余裕をもって逆行を耐えることができます。
こういった例をトレード事例で解説していきます。
トレード事例
今回のトレード事例は2016.11.22のGBDUSDになります。
※リスクリワードはリスク17pipsに対してリワード38pips
上位足のマルチタイムフレーム分析
まずは上位足の4時間足から時間足を落として見ていきましょう。
4時間足
4時間足ではトレンドが出ているわけでもなく、あまりトレードの根拠となる情報を拾うことができません。そのため1つ時間足を落として1時間足を見てみましょう。
1時間足
1時間足を見ると何度か止められているレジスタンス(チャート内にグレーで色付けした価格帯)がすぐ上にあり、現在レートはレジスタンスで止められている状況です。そのため、1時間足のレジスタンスを背に下位足で売れる形があれば、ショートを狙いたいという考察になります。
30分足
30分足を見ると転換を示唆するチャートパターンのヘッド&ショルダー(三尊)が出ているのを確認できます。ネックラインでサポレジ転換するのであれば、教科書通りなら下落を見込めるのでショートを狙っていきたいところです。
現在レートがちょうどネックラインで陰線を付けているところなので、タイミングを計るため短期足に落とします。
エントリー
15分足
15分足を見ると、青い四角で囲ったポイントがM30の三尊のネックになるのですが、15分足ベースでも現在レートがサポレジ転換しているのを確認することができます。さらにサポレジ転換のラインとM15のMAも重なっているので、タイミングが取りやすいと言えます。そういった流れから陰線(右から2本目)が確定したのでショートエントリー。
※1 陰線確定後、エントリーする直前に次足がすぐに上昇したので約定が陰線確定のレートではなく、少し上で約定になっています
※2 M15でタイミングを取って(サポレジ転換+MAが重なった根拠)いますが、見落とせない大事な視点としてM30のMAでもレジスタンスされてレートが止まっているという事実です。なぜなら直近ではM30のMAが2度サポートされている(黒い四角のポイント)ので、転換する際もこの時間足のMAが意識されてレジスタンスになる可能性が高いという判断ができるからですね。
30足
つまり、M15のMAでタイミングを取っていますが、M15のMAよりもM30のMAの方を重要視しています。
利確に関して
利確に関しては、今回は具体的に目安にしたいレートが無かったのに加えて、1時間足のボリンジャーバンドがかなりスクイーズしている状態だったので状況を見て判断することにしました。
1時間足
ちなみにこういうスクイーズしている状況の時は、すぐにはレートが落ちない傾向にあります。つまり、ボリンジャーバンドが開かないと(エクスパンションしないと)レートは跳ね返されてしまうということですね。
その後、エントリーしたレートから逆行してM30のMAを上抜け確定しています(オレンジ色の四角のポイント)が、先程も説明したように直近のM30のMAは意識されて(サポートされて)いるので、上抜けしてしまってもまたMAの下に潜ってくれば結局はM30のMAが意識されて止められたと判断でき、下目線で考えることができるわけです。
30分足
その後時間の経過で1時間足が確定し、ボリンジャーバンドが開いたので下落できる状況になりました。
1時間足
エグジット
レートが勢いをつけて下落してきたので、30分足と15分足の両時間足の-3σを抜ける状況に。-3σを抜けると一旦レートがバンド内に戻されることが多いことに加え、大きい下落を作った戻し高値の価格帯(30分足のチャート内の緑の四角のポイント)付近までレートが落ちてきていたので、跳ね返される前に利確する判断になりました。
15分足
30分足
その後、利確したポイントよりまだ少し落ちましたが、ひげで引けてリトレースが入っているのを確認できると思います。
まとめ
今回のトレードはエントリー直後に逆行して含み損を抱えることになりましたが、ネックラインよりも上にある30分足のMAが意識されるという判断ができていました(チャートの左側の上昇している直近の動きから)ので、そこを転換点として考察していました。つまり30分足のMAを上に超えてもMA回帰できれば目線は下、MA回帰できなければ目線は上という判断になります。
上昇から下落への転換のチャートパターンは”ダブルトップ”や”ヘッドアンドショルダー”などありますが、ネックラインで転換を捉える場合の考え方はどれも一緒で、ネックラインで陰線が確定したとしても、深入リトレースが入ることも可能性として考えておかなければなりません。
その深いリトレースが止まる判断の候補の1つとしてMAが挙げられるのですが、どの時間足のMAをリトレースの止まる判断にするかは、直近の過程を見て判断していくことになります。
※ネックラインに関しては、ネックラインで想定しておく2つのシナリオという記事でも触れていますのでそちらも参考にして頂ければと思います。
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