メッシです。
人間の思考には直感的な思考と論理的な思考があり、トレードをする際に非常に影響してくるのですが、これがまたやっかいな影響をもたらします。これは自分の意思に反して誤った答えを導き出してしまうので、トレードで損を出さないためにも思考の影響を知っておきましょう。
ということでトレードに影響する思考について解説します。
目次
直感的な思考
「直感的な思考と理論的な思考で何がやっかいなのか?」の話に入る前に、まずは次の問題を読んで正解を教えて下さい。
はがきと切手の値段は合わせて110円で、はがきは切手よりも100円値段が高い。では切手の値段はいくらでしょうか?
大多数の人間が、上の問題を読んだ瞬間に切手の値段を10円と考える傾向にあるのですが…あなたはどうだったでしょうか?
冷静に計算してみると切手の値段を10円とした場合、はがきの値段は切手よりも100円高いので、110円ということになります。つまり、はがきと切手の合計が120円になってしまいます。正しい切手の値段は5円で、はがきは105円になります。
はがきの値段を10円というように間違えて答えてしまった場合や、正解しても「10」という数字は頭によぎったはずです。冒頭でも触れましたが、これは”直感的な思考”が働いており、自分の意志に反して無意識で思考するため、自分では制御することができないのです。直感的な思考は素早く判断を下せる反面、論理的にしばしば間違った答えを出すことが多いんですね。
では、”論理的な思考”はどうなのでしょうか?
論理的な思考
先程の問題ではがきの値段を直感的な思考に偏らず、5円という正解を導き出した思考は”論理的な思考”になります。この理論的な思考は数学的に正しい処理を下せる反面、判断には時間がかかってしまう特徴があるんですね。そのため、頭を使う難しい計算や情報処理は、エネルギーを使います。
優位に働く直感的な思考
上の2つの思考(直感的な思考と論理的な思考)の特徴から、人間が正しい選択をするには論理的思考をできるだけ多くしたいということになるわけです。しかし、ここで問題となるのが、人間の意思決定や行動は、直感的思考に制約されているということなんです。
実際に体感してみましょう。
下の絵を見てどちらが横線の長さが長く見えますか?
これは有名な「ミュラー・リヤー錯視」の図になりますが、普通であれば上の方が横線が長く見えるはずです。
しかし、実際には上も下も横線の長さは一緒です。長さが一緒と言われても上の方が長く見えてしま卯と思います。自分が同じ長さで見ようと思っても自分の意志では止めることができない…
つまり、上が長く見えてしまうということは、直感的思考が働いている証拠になります。
直感的思考が優位に働くことは悪い事なのか?
では、そんなに直感的思考が悪いものなのか?というと一概にそうは言えません。
次の例を考えてみて下さい。
あなたが船から飛び込んで海を泳いでいると、ホオジロザメが現れました。どうしますか?
先程までの例で言えば直感的思考が悪い印象を与えてしまっていますが、この状況下で論理的思考をできるでしょうか?というより、防衛本能からここでも直感的思考が優位になるはずです。
「このホオジロザメは俺を喰うつもりなのかな?それとも俺にまだ気付いてないかな?」などと論理的思考で考えていると、あなたはもれなく喰われてしまうでしょう。
「ホオジロザメだ!船に戻らねば!」という直感的思考の方が生存する確率は高いと言えます。
この状況下では直感的思考がむしろ正しい判断ということになりますよね。ホオジロザメがあなたの存在に気付いているかどうかは、船に戻ってからゆっくり考えばいい話ですから。
このように人生には瞬間瞬間で判断しなければいけない場面が腐るほどあるので、いちいち考えていたら命を落としてしまいます。そういうことを考えると直感的思考が悪いとは言い切れません。
思考に詳しい書籍
これらの思考の話は、行動経済学者のダニエル・カーネマンの書籍に詳しく書かれており、この書籍では上記で説明してきた思考が、人間の意思決定にどのように影響を及ばしている、または影響していくかを、問題などが出題されながら説明されています。
正解できればトレードで稼ぐ見込みがあります
今回の本題はトレードに影響を及ぼす思考についてですので、直感的思考と論理的思考の特徴を考えながら次の質問に答えて下さい。
※まぁ言ってしまえばプロスペクト理論についてになるんですが…
次の①、②でAとBのどちらかを選んで下さい
①
A 70万円を貰う事ができる。
B 100万円をもらう事ができるが、30%の確率で1円も貰うことができない。
②
A 70万円を支払なければいけない。
B 100万円を支払わなければいけないが、30%の確率で1円も支払う必要がない。
どうでしょうか?
選ぶべきは①でB、②でAです。①でA、②でBを選んでしまうのはトレードをするのが危険と判断できます。
要するに
①は確実に手に入る利益を考え出すと、確実に手に入る利益を失うリスクを回避しようとする
②は損失を被ることを考えると、損失そのものを回避しようとする
という状況です。
この場では冷静に考えることができるので、正しい選択をすることができたかもしれませんが、実際の相場ではどうでしょうか?直感的思考が優位に働き、思わしくない結果をもたらしてしまう確率が高くなるはずです。
最後に直感的思考と論理的思考にはそれぞれ一長一短がありますが、それぞれの特徴を把握したうえで思考を切り替えることができることが望ましいと思います。どうしても直感的な思考が優位になってしまい、誤った判断をしてしまうこともありますが、損をしないためには論理的な思考をできるようにしましょう。
こんな状況はもうどうすればいいか論理的思考できますよね。
・チャートを開いたらいきなり見覚えの無い含み損のポジションがあった。
・ロングとショートを間違って注文を出してしまった、しかもロットが高ロットで。
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